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医薬品等の特許権の存続期間の延長(特許法第67条第4項、第67条の5~8の条文解読)

はじめに

特許権の存続期間は、出願日から20年をもって終了しますが、所定の場合、存続期間の延長が可能です。

存続期間の延長には、次の二つがあります。

  1. 期間補償のための特許権の存続期間の延長(特許法第67条第2項)
  2. 医薬品等の特許権の存続期間の延長(特許法第67条第4項)

ここでは、「医薬品等の特許権の存続期間の延長」について、確認してみます。

「期間補償のための特許権の存続期間の延長」については、関連情報のリンク先をご覧ください。

  • 本頁末尾の掲載日時点の弊所把握情報です。最新かつ正確な情報は、特許庁ホームページでご確認ください。
  • 参考文献:特許庁編『特許・実用新案審査基準』

 


目次

 


(存続期間)
第67条

特許権の存続期間は、特許出願の日から20年をもつて終了する。

2~3 省略(期間補償のための特許権の存続期間の延長)

4 第1項に規定する存続期間第2項(期間補償のための特許権の存続期間の延長)の規定により延長されたときは、その延長の期間を加えたもの。第67条の5第3項ただし書、第68条の2及び第107条第1項において同じ。)は、
その特許発明の実施について「安全性の確保等を目的とする法律の規定による許可その他の処分であつて当該処分の目的、手続等からみて当該処分を的確に行うには相当の期間を要するものとして政令で定めるもの」を受けることが必要であるために、その特許発明の実施をすることができない期間があつたときは、
5年を限度として、延長登録の出願により延長することができる。

  • 特許権の存続期間(期間補償のための延長の期間を加えたもの)は、
    その特許発明の実施について「他の法律の規定による許可その他の処分であって政令で定めるもの」を受けることが必要であるために、その特許発明の実施をすることができない期間があつたときは、
    5年を限度として、延長登録の出願により延長することができる
  • 他の法律の規定による許可その他の処分であって政令で定めるもの」とは、安全性の確保等を目的とする法律の規定による許可その他の処分であつて、当該処分の目的、手続等からみて当該処分を的確に行うには相当の期間を要するものとして政令で定めるもの、をいう。
  • 具体的には、次の二つが規定されている(特許法施行令第2条)。
    農薬取締法の規定に基づく農薬に係る登録
    薬機法の規定に基づく医薬品類に係る承認・認証(薬機法=医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法))

 


第67条の5

第67条第4項(医薬品等の特許権の存続期間の延長)の延長登録の出願をしようとする者は、
次に掲げる事項を記載した願書を特許庁長官に提出しなければならない。

  一 出願人の「氏名又は名称」及び「住所又は居所」
  二 特許番号
  三 延長を求める期間(5年以下の期間に限る。)
  四 第67条第4項の政令で定める処分の内容

 

2 前項の願書には、経済産業省令で定めるところにより、
延長の理由を記載した資料
を添付しなければならない。

  • 特許法施行規則 第38条の16(延長の理由を記載した資料)
    特許法第67条の5第2項の資料は、次のとおりとする。
     一 その延長登録の出願に係る特許発明の実施に特許法第67条第4項の政令で定める処分を受けることが必要であつたことを証明するため必要な資料
     二 前号の処分を受けることが必要であつたためにその延長登録の出願に係る特許発明の実施をすることができなかつた期間を示す資料
     三 第一号の処分を受けた者がその延長登録の出願に係る特許権についての専用実施権者若しくは通常実施権者又は当該特許権者であることを証明するため必要な資料

 

3 第67条第4項(医薬品等の特許権の存続期間の延長)の延長登録の出願は、
同項の「政令で定める処分を受けた日」から「政令で定める期間内」にしなければならない

ただし、同条第1項に規定する存続期間の満了後は、することができない

  • 特許法施行令第3条(特許法第67条第4項の延長登録の出願の期間)
    特許法第67条の5第3項の政令で定める期間は、3月とする。ただし、同法第67条第4項の延長登録の出願をする者がその責めに帰することができない理由により当該期間内にその出願をすることができないときは、その理由がなくなつた日から14日(在外者にあつては、2月)を経過する日までの期間(当該期間が9月を超えるときは、9月)とする。

 

4 第67条の2第4項から第6項までの規定は、第67条第4項の延長登録の出願について準用する。
この場合において、第67条の2第5項ただし書中「次条第3項」とあるのは「第67条の7第3項」と、同条第6項中「第1項各号」とあるのは「第67条の5第1項各号」と読み替えるものとする。

  • 特許法第67条の2
    1~3 省略
    4 特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者と共同でなければ、前条第2項の延長登録の出願をすることができない。
    5 前条第2項の延長登録の出願があつたときは、同条第1項に規定する存続期間は、延長されたものとみなす。ただし、その出願について拒絶をすべき旨の査定が確定し、又は次条第3項第67条の7第3項の延長登録があつたときは、この限りでない。
    6 前条第2項の延長登録の出願があつたときは、第1項各号第67条の5第1項各号に掲げる事項を特許公報に掲載しなければならない。

 


第67条の6

第67条第4項(医薬品等の特許権の存続期間の延長)の延長登録の出願をしようとする者は、
同条第1項に規定する存続期間の満了前6月の前日までに同条第4項の政令で定める処分を受けることができないと見込まれるときは、
次に掲げる事項を記載した書面をその日までに特許庁長官に提出しなければならない

  一 出願をしようとする者の「氏名又は名称」及び「住所又は居所」
  二 特許番号
  三 第67条第4項の政令で定める処分

 

2 前項の規定により提出すべき書面を提出しないときは、
第67条第1項に規定する存続期間の満了前6月以後に
同条第4項の延長登録の出願をすることができない

 

3 第1項に規定する書面が提出されたときは、
同項各号に掲げる事項を特許公報に掲載しなければならない

 

4 第1項の規定により同項に規定する書面を提出する者がその責めに帰することができない理由により同項に規定する日までにその書面を提出することができないときは、
同項の規定にかかわらず、その理由がなくなつた日から14日(在外者にあつては、1月)以内で同項に規定する日の後2月以内に
その書面を特許庁長官に提出することができる。

 


第67条の7

審査官は、
第67条第4項(医薬品等の特許権の存続期間の延長)の延長登録の出願が次の各号のいずれかに該当するときは、
その出願について拒絶をすべき旨の査定をしなければならない

  一 その特許発明の実施に第67条第4項の政令で定める処分を受けることが必要であつたとは認められないとき

  二 「その特許権者」又は「その特許権についての専用実施権若しくは通常実施権を有する者」が第67条第4項の政令で定める処分を受けていないとき

  三 その延長を求める期間がその特許発明の実施をすることができなかつた期間を超えているとき

  四 その出願をした者が当該特許権者でないとき

  五 その出願が第67条の5第4項において準用する第67条の2第4項(共同出願)に規定する要件を満たしていないとき

 

2 審査官は、
第67条第4項の延長登録の出願について拒絶の理由を発見しないときは、
延長登録をすべき旨の査定をしなければならない

3 前項の査定(延長登録すべき旨の査定)があつたときは、延長登録をする

 

4 前項の延長登録があつたときは、次に掲げる事項を特許公報に掲載しなければならない。

  一 特許権者の「氏名又は名称」及び「住所又は居所」
  二 特許番号
  三 第67条第4項(医薬品等の特許権の存続期間の延長)の延長登録の出願の番号及び年月日
  四 延長登録の年月日
  五 延長の期間
  六 第67条第4項の政令で定める処分の内容

 


第67条の8

第67条の4前段の規定は、第67条第4項の延長登録の出願の審査について準用する。

この場合において、第67条の4前段中「第七号」とあるのは、「第六号及び第七号」と読み替えるものとする。

  • 特許法第67条の4前段
    第47条第1項(審査官による審査)、第50条(拒絶理由の通知)、第52条(査定の方式)及び第139条(審判官の除斥)(第七号第六号及び第七号を除く。)の規定は、
    第67条第2項(期間補償のための特許権の存続期間の延長)の延長登録の出願の審査について準用する。

 


関連情報

 


(作成2022.05.24、最終更新2022.05.24)
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意匠法第37条の条文解読(意匠権侵害差止請求権)

はじめに

  • 意匠法第37条について、条文を解読してみます。
  • 意匠権の侵害行為の差止請求権についての規定です。
  • 令和元年意匠法改正(差止請求権)をベースに、再度詳細に条文解読した内容となります。
  • 条文等は、本頁末尾の掲載日時点の弊所把握情報です。
  • 参考文献:特許庁『工業所有権法逐条解説 第21版』

 


(差止請求権)
第37条

意匠権者又は専用実施権者は、
自己の意匠権又は専用実施権を「侵害する者」又は「侵害するおそれがある者」に対し、
その侵害の【停止】又は【予防】を請求することができる

  • 意匠権侵害に対する差止請求権の規定である。侵害の【停止】又は【予防】を請求することができる。
  • 意匠権の侵害とは、正当な権原又は理由なく、業として、他人の登録意匠と同一・類似の意匠を実施することをいう(第23条)。所定の間接侵害行為(直接侵害の予備的行為)も、意匠権を侵害するものとみなされる(第38条)。
  • 民法第709条、意匠法第39条の損害賠償請求権と異なり、侵害者の「故意又は過失」は要件とはならない
    ・民法第709条「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」
    ・意匠法第39条「意匠権者又は専用実施権者が故意又は過失により自己の意匠権又は専用実施権を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合・・・」
  • 侵害の【停止】を請求とは、現在進行中の侵害を止める請求をいい、侵害の【予防】を請求とは、将来侵害しないことの請求である。つまり、現在又は将来の侵害の差止めを請求できる。そして、次の第2項で、さらに侵害物の【廃棄】や設備の【除却】など、【侵害の予防に必要な行為】を請求できる。

 


2 意匠権者又は専用実施権者は、
前項の規定による請求をするに際し、
 ・侵害の行為を組成した物品」、「建築物」若しくは「画像(その画像を表示する機能を有するプログラム等を含む。第64条及び第65条第一号を除き、以下同じ。)若しくは「画像を記録した記録媒体若しくは内蔵する機器(以下「一般画像記録媒体等」という。)又は「プログラム等(画像を表示する機能を有するプログラム等を除く。以下同じ。)若しくは「プログラム等を記録した記録媒体若しくは記憶した機器(以下「プログラム等記録媒体等」という。)【廃棄】
 ・「侵害の行為に供した設備」の【除却】
 ・その他の【侵害の予防に必要な行為】
を請求することができる。

 

意匠権者又は専用実施権者は、
前項の規定による請求をするに際し、
 ・侵害の行為を組成した物品」、「建築物」若しくは「画像若しくは一般画像記録媒体等」又は「プログラム等若しくはプログラム等記録媒体等」の【廃棄】
 ・「侵害の行為に供した設備」の【除却】
 ・その他の【侵害の予防に必要な行為】
を請求することができる。

 

  • 画像には、「その画像を表示する機能を有するプログラム等」を含む。
  • プログラム等とは、特許法第2条第4項に規定するプログラム等をいう(第2条第2項第三号括弧書き)。つまり、プログラム等とは、プログラム(電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。)その他電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものをいう。
  • プログラム等には、「画像を表示する機能を有するプログラム等」を含まない。
  • 一般画像記録媒体等とは、画像を「記録した記録媒体」又は「内蔵する機器」をいう。
  • プログラム等記録媒体等とは、プログラム等を「記録した記録媒体」又は「記憶した機器」をいう。

 

  • 廃棄・除却請求権の規定である。侵害物の【廃棄】や設備の【除却】など、【侵害の予防に必要な行為】を請求することができる。
  • 「前項の規定による請求をするに際し」とあることから、第1項の差止請求に付帯して請求する必要がある。第1項で、今やっている侵害を止めること、又は、今後侵害しないことを請求でき、その際、第2項で、侵害品があればその廃棄や、設備があればその除却なども請求できることになる。
  • 「その他の」とあることから、【侵害の予防に必要な行為】には、「侵害の行為を組成した物品等」の【廃棄】や、「侵害の行為に供した設備」の【除却】が含まれる。言い換えれば、侵害物の【廃棄】や設備の【除却】は、【侵害の予防に必要な行為】の一種である。(ご参考:条文の読み方>「その他の」と「その他」)

 

 


3 第14条第1項(秘密意匠)の規定により秘密にすることを請求した意匠に係る意匠権者又は専用実施権者は、
その意匠に関し第20条第3項各号(意匠公報掲載事項)に掲げる事項を記載した書面であつて特許庁長官の証明を受けたものを提示して警告した後でなければ、
第1項の規定による請求をすることができない。

  • 秘密意匠の権利者は、所定事項を記載した書面であって特許庁長官の証明を受けたものを提示した後でなければ、差止請求権を行使することができない。

 


関連情報

 


(作成2022.05.23、最終更新2022.05.23)
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商標法第37条の条文解読(商標権の間接侵害)

はじめに

  • 商標法第37条について、条文を解読してみます。
  • 商標権の間接侵害についての規定です。
  • 条文等は、本頁末尾の掲載日時点の弊所把握情報です。

 


(侵害とみなす行為)
第37条

次に掲げる行為は、当該商標権又は専用使用権を侵害するものとみなす。

 


一 「指定商品若しくは指定役務」についての「登録商標に類似する商標」の使用又は「指定商品若しくは指定役務に類似する商品若しくは役務」についての「登録商標若しくはこれに類似する商標」の使用

 

指定商品・指定役務」についての「類似商標」の使用
又は「類似商品・類似役務」についての「登録商標・類似商標」の使用

下記(a)~(c)に示す「登録商標の類似範囲」(【禁止権】の範囲)での他人の使用

  • (a) 指定商品等についての類似商標の使用(商品等が同一で、商標が類似)
  • (b) 類似商品等についての登録商標の使用(商品等が類似で、商標が同一)
  • (c) 類似商品等についての類似商標の使用(商品等が類似で、商標も類似)

 

商標権には、【専用権】と【禁止権】とがある。

  • 【専用権】とは?
    商標権者は、「指定商品又は指定役務」について「登録商標」の使用をする権利を専有する(第25条本文:商品等が同一で、商標も同一)。
  • 詳しくは、商標権の効力をご覧ください。

 


二 『「指定商品」又は「指定商品若しくは指定役務に類似する商品」』であつて、その【商品】又はその商品の【包装】に「登録商標又はこれに類似する商標」を付したものを「譲渡、引渡し又は輸出」のために【所持】する行為

 

『「指定商品」又は「指定商品・指定役務の類似商品」』であって、
その【商品】又はその【包装】に
登録商標・類似商標」を付したものを
譲渡・引渡・輸出のために【所持】する行為

さらにまとめると、次のとおりとなる。

【指定商品・類似商品】又はその【包装】に、
登録商標・類似商標」を付したものを
譲渡・引渡・輸出のために【所持】する行為

 


三 『「指定役務」又は「指定役務若しくは指定商品に類似する役務」』の提供に当たり【その提供を受ける者の利用に供する物】に「登録商標又はこれに類似する商標」を付したものを、これを用いて当該役務を提供するために【所持】し、又は【輸入】する行為

 

『「指定役務」又は「指定役務・指定商品の類似役務」』の提供に当たり
【その提供を受ける者の利用に供する物】(サービスの提供を受ける客が利用する物であり、たとえば、飲食物提供を受ける客が利用する食器など)に
登録商標・類似商標」を付したものを、
これを用いて当該役務を提供するために【所持】・【輸入】する行為

さらにまとめると、次のとおりとなる。

指定役務・類似役務」の提供に当たり
【その提供を受ける者の利用に供する物】に
登録商標・類似商標」を付したものを、
これを用いて当該役務を提供するために【所持】・【輸入】する行為

 


四 『「指定役務」又は「指定役務若しくは指定商品に類似する役務」』の提供に当たり【その提供を受ける者の利用に供する物】に「登録商標又はこれに類似する商標」を付したものを、これを用いて当該役務を提供させるために「譲渡し」、「引き渡し」、又は「譲渡若しくは引渡しのために所持し、若しくは輸入する」行為

 

『「指定役務」又は「指定役務・指定商品の類似役務」』の提供に当たり
【その提供を受ける者の利用に供する物】(サービスの提供を受ける客が利用する物であり、たとえば、飲食物提供を受ける客が利用する食器など)に
登録商標・類似商標」を付したものを、
これを用いて当該役務を提供させるために【譲渡】・【引渡】・【譲渡・引渡のために所持・輸入】する行為

さらにまとめると、次のとおりとなる。

指定役務・類似役務」の提供に当たり
【その提供を受ける者の利用に供する物】に
登録商標・類似商標」を付したものを、
これを用いて当該役務を提供させるために【譲渡】・【引渡】・【譲渡・引渡のために所持・輸入】する行為

 


五 『「指定商品若しくは指定役務」又は「これらに類似する商品若しくは役務」』について「登録商標又はこれに類似する商標」の使用をするために【「登録商標又はこれに類似する商標」を表示する物】を【所持】する行為

 

指定商品・指定役務又は類似商品・類似役務』について「登録商標・類似商標」の使用をするために
登録商標・類似商標を表示する物】を
【所持】する行為

さらにまとめると、次のとおりとなる。

指定商品等・類似商品等」について「登録商標・類似商標」の使用をするために
登録商標・類似商標の表示物】を
【所持】する行為

 


六 『「指定商品若しくは指定役務」又は「これらに類似する商品若しくは役務」』について「登録商標又はこれに類似する商標」の使用をさせるために【「登録商標又はこれに類似する商標」を表示する物】を「譲渡し」、「引き渡し」、又は「譲渡若しくは引渡しのために所持する」行為

 

指定商品・指定役務又は類似商品・類似役務』について「登録商標・類似商標」の使用をさせるために
登録商標・類似商標を表示する物】を
【譲渡】・【引渡】・【譲渡・引渡のために所持】する行為

さらにまとめると、次のとおりとなる。

指定商品等・類似商品等」について「登録商標・類似商標」の使用をさせるために
登録商標・類似商標の表示物】を
【譲渡】・【引渡】・【譲渡・引渡のために所持】する行為

 


七 『「指定商品若しくは指定役務」又は「これらに類似する商品若しくは役務」』について「登録商標又はこれに類似する商標」の使用をし、又は使用をさせるために【「登録商標又はこれに類似する商標」を表示する物】を「製造し」、又は「輸入する」行為

 

指定商品・指定役務又は類似商品・類似役務』について「登録商標・類似商標」の使用をし、又は使用をさせるために
登録商標・類似商標を表示する物】を
【製造】・【輸入】する行為

さらにまとめると、次のとおりとなる。

指定商品等・類似商品等」について「登録商標・類似商標」の使用をし、又は使用をさせるために
登録商標・類似商標の表示物】を
【製造】・【輸入】する行為

 


八 『「登録商標又はこれに類似する商標」を表示する物を【製造するためにのみ用いる物】』を業として「製造し」、「譲渡し」、「引き渡し」、又は「輸入する」行為

 

登録商標・類似商標」を表示する物を【製造するためにのみ用いる物】を
業として【製造】・【譲渡】・【引渡】・【輸入】する行為

さらにまとめると、次のとおりとなる。

登録商標・類似商標の表示物の【製造専用物】を
業として【製造】・【譲渡】・【引渡】・【輸入】する行為

 


関連情報

 


(作成2022.05.22、最終更新2022.05.22)
出典を明示した引用などの著作権法上の例外を除き、無断の複製、改変、転用、転載などを禁止します。
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特許法第100条の条文解読(差止請求権)【動画】

特許法第100条の条文解読(差止請求権)について、解説動画をYouTubeに投稿しました(5分17秒)。

特許権侵害に対する差止請求権について規定する特許法第100条の条文解読です。

「侵害の行為を組成した物」、「侵害の行為に供した設備」、「その他の侵害の予防に必要な行為」とは何かについても、確認します。

2022年5月現在の弊所把握情報です。

なお、再生速度は変更可能です。画面右下の歯車のアイコンをクリックいただき、1.25倍、1.5倍などに変更できます。
手っ取り早く動画内容を確認されたい場合、お試しください。

 


特許法第100条の条文解読(差止請求権)【動画】

 


(作成2022.05.20、最終更新2022.05.20)
出典を明示した引用などの著作権法上の例外を除き、無断の複製、改変、転用、転載などを禁止します。
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意匠法第23条の条文解読(意匠権の効力)【動画】

意匠法第23条の条文解読(意匠権の効力)について、解説動画をYouTubeに投稿しました(7分09秒)。

意匠権の効力について規定する意匠法第23条の条文解読です。

意匠権者は、業として「登録意匠及びこれに類似する意匠」の実施をする権利を専有します。つまり、登録意匠と同一・類似の意匠については、権利者のみが独占排他的に実施することができます。従って、意匠権の侵害とは、正当な権原又は理由なく、業として、他人の登録意匠と同一・類似の意匠を実施することをいいます。

類似範囲まで効力を認める理由、専用実施権との関係の他、業としてとは、登録意匠とは、実施とは、専有するとは何かについて、順に確認します。

2022年5月現在の弊所把握情報です。

なお、再生速度は変更可能です。画面右下の歯車のアイコンをクリックいただき、1.25倍、1.5倍などに変更できます。
手っ取り早く動画内容を確認されたい場合、お試しください。

 


意匠法第23条の条文解読(意匠権の効力)【動画】

 


(作成2022.05.13、最終更新2022.05.13)
出典を明示した引用などの著作権法上の例外を除き、無断の複製、改変、転用、転載などを禁止します。
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商標法第25条の条文解読(商標権の効力)

はじめに

  • 商標法第25条について、条文を解読してみます。
  • 商標権の効力についての規定です。
  • 条文等は、本頁末尾の掲載日時点の弊所把握情報です。

 


商標法第25条と第37条第一号

(商標権の効力)
第25条

商標権者は、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有する。

ただし、その商標権について専用使用権を設定したときは、専用使用権者がその登録商標の使用をする権利を専有する範囲については、この限りでない。

(侵害とみなす行為)
第37条

次に掲げる行為は、当該商標権又は専用使用権を侵害するものとみなす。

 一 指定商品若しくは指定役務についての登録商標に類似する商標の使用又は指定商品若しくは指定役務に類似する商品若しくは役務についての登録商標若しくはこれに類似する商標の使用

 二~八 省略

 


商標権の効力

登録商標を独占的に使用できる【専用権】と、登録商標の類似範囲で他人の使用を排除できる【禁止権】とがある。

具体的には、商標権者は、「指定商品又は指定役務」について『登録商標』の使用をする権利を専有する(第25条本文)。つまり、「指定商品又は指定役務」について『登録商標』を独占排他的に使用できる権利を有する。これが【専用権】である。

また、下記(a)~(c)に示す「登録商標の類似範囲」での他人の使用を排除できる権利を有する。これが【禁止権】である(第37条第一号)。
 (a) 「指定商品又は指定役務」についての『登録商標に類似する商標』の使用
 (b) 「指定商品又は指定役務に類似する商品又は役務」についての『登録商標』の使用
 (c) 「指定商品又は指定役務に類似する商品又は役務」についての『登録商標に類似する商標』の使用

まとめると、下記4パターンについて、他人の使用を禁止・排除できると共に、専用権については、権利者のみが使用できる(ご参考:商標権の効力)。

  • 指定商品等についての登録商標の使用(専用権)
  • 指定商品等についての類似商標の使用(禁止権(a))
  • 類似商品等についての登録商標の使用(禁止権(b))
  • 類似商品等についての類似商標の使用(禁止権(c))

 

専用使用権との関係

商標権者は、その商標権について専用使用権を設定することができる(第30条第1項)。その場合、専用使用権者は、設定行為で定めた範囲内において、「指定商品又は指定役務」について『登録商標』の使用をする権利を専有する(第30条第2項)。そのため、商標権について専用使用権を設定したときは、専用使用権者がその登録商標の使用をする権利を専有する範囲については、商標権者といえども、登録商標の使用をすることはできない(第25条但書)。

 

商標権の侵害とは?

商標権の侵害とは、正当な権原又は理由なく、他人の登録商標と同一・類似範囲にある商標を使用することをいう(第25条、第37条第一号)。禁止権以外にも、所定の間接侵害行為(直接侵害の予備的行為)は、商標権を侵害するものとみなされる(第37条)。なお、正当な権原には、たとえば「専用使用権」が含まれ(第25条但書)、正当な理由には、たとえば「商標権の効力が及ばない範囲」での使用(指定商品等の普通名称を普通に用いられる方法で表示する商標など)が含まれる(第26条)。

 

指定商品又は指定役務とは?

商標登録出願は、商標の使用をする一又は二以上の商品又は役務を指定して、商標ごとにしなければならない(第6条第1項)。それにより指定した商品又は役務を、「指定商品」又は「指定役務」という(第4条第1項第十一号)。

つまり、商標登録出願は、「商標(ネーミングやマーク等)」だけでなく、その商標をどのような「商品又は役務」に使用するのかを指定して行うが、それにより指定された商品又は役務を、「指定商品」又は「指定役務」という。なお、役務(えきむ)とは、サービスのことである。

 

登録商標とは?

  • 登録商標とは、商標登録を受けている商標をいう(第2条第5項)。
  • 登録商標の範囲は、願書に記載した商標に基づいて定めなければならない(第27条第1項)。
  • 指定商品又は指定役務の範囲は、願書の記載に基づいて定めなければならない(第27条第2項)。
  • 商標権の効力については、特許庁に対し、判定を求めることができる(第28条第1項)。

 

使用とは?

商標の使用とは・具体例をご覧ください。

 

専有するとは?

  • 使用をする権利を専有するとは、権利者のみが独占排他的に使用できることをいう。
  • 法的に独占排他的使用が認められている範囲は、専用権の範囲(指定商品又は指定役務についての登録商標の使用)のみである。禁止権の範囲については、事実上の使用ができるに過ぎない。
  • 権利侵害に対しては、差止請求権や損害賠償請求権などを行使することができる。
  • 商標権を侵害した場合には、刑事罰を科される場合もある。

 


関連情報

 


(作成2022.05.07、最終更新2022.05.07)
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特許法第101条の条文解読(特許権の間接侵害)【動画】

特許法第101条の条文解読(特許権の間接侵害)について、解説動画をYouTubeに投稿しました(15分31秒)。

特許権の間接侵害について規定する特許法第101条の条文解読です。直接侵害と間接侵害との比較も、条文に基づき確認してみます。

2022年5月現在の弊所把握情報です。

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手っ取り早く動画内容を確認されたい場合、お試しください。

 


特許法第101条の条文解読(特許権の間接侵害)【動画】

 


(作成2022.05.06、最終更新2022.05.06)
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商標類否判断のための子音の比較【動画】

商標類否判断のための子音の比較について、解説動画をYouTubeに投稿しました(12分16秒)。

商標類否判断支援システムのアルゴリズム(類否判断手順)でご紹介のように、二つの商標が称呼において類似するか否かを考える際、「子音を共通とするか」や「子音が近似するか」という観点でも検討します。現状、商標類否判断支援システムでは、子音が近似するか否かの判定には、過去の商標審決例に基づき作成した「子音間の類否表」を用いています。

今回は、この「子音間の類否表」に代えて、もう少し客観的に、“なぜ類似なのか”、“なぜ非類似なのか”、について検討してみます。

二つの商標(称呼)の相違音を、「調音位置」「呼気の流れ方」「有声・無声の別」に基づき検討して、互いに類似するか否かの判断資料にします。「調音位置」「呼気の流れ方」「有声・無声の別」の内、少なくとも二つを共通とするものを類似と考えます。

なお、音は、「調音位置」から、両唇音、歯茎音、硬口蓋歯茎音、硬口蓋音、軟口蓋音、口蓋垂音、声門音に分類されます。また、「呼気の流れ方」から、破裂音、摩擦音、破擦音、弾き音、鼻音、接近音に分類されます。さらに、「有声・無声の別」から、有声音と無声音に分類されます。

2022年4月現在の弊所把握情報です。

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商標類否判断のための子音の比較【動画】

 


(作成2022.04.29、最終更新2022.04.29)
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【更新】商標類否判断のための子音の比較

主な更新情報のご案内です。

2022年4月24日、商標類否判断のための子音の比較、を更新しました。

主として、次の点について、更新しております。

  • 「調音位置」「呼気の流れ方」「有声・無声の別」について、説明を補強しました。
  • 「硬口蓋」や「軟口蓋」の読み方について、説明を追加しました。

特許と実用新案の費用の違い【動画】

特許と実用新案の違いの内、費用の違いについて、解説動画をYouTubeに投稿しました(4分15秒)。

2022年4月の特許庁料金改定後の内容です。

特許と実用新案の費用・料金の違いについて確認してみます。出願から登録までの特許庁費用(印紙代)について、発生時期と具体的金額を示します。代理人費用(弁理士費用)についても言及します。

2022年4月現在の情報です。

なお、再生速度は変更可能です。画面右下の歯車のアイコンをクリックいただき、1.25倍、1.5倍などに変更できます。
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特許と実用新案の費用の違い【動画】

 


(作成2022.04.22、最終更新2022.04.22)
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