令和元年意匠法改正(間接侵害)

はじめに

  • 令和2年4月1日施行の意匠法改正情報です。
  • 本頁末尾の掲載日時点の弊所把握情報です。
  • 基本的には条文の解読を目的としております。
  • 最新かつ正確な情報は、特許庁ホームページでご確認ください。
  • 詳細版(最新版)はこちら→意匠法第38条の条文解読(意匠権の間接侵害)

 


間接侵害(意匠権の侵害とみなす行為)

  • 登録意匠又はこれに類似する意匠に係る物品の製造に用いる物(日本国内において広く一般に流通しているものを除く。)であって当該登録意匠又はこれに類似する意匠の視覚を通じた美感の創出に不可欠なものにつき、その意匠が登録意匠又はこれに類似する意匠であること及び当該物がその意匠の実施に用いられることを知りながら、業として、当該製造に用いる物の製造等をする行為を、侵害とみなす行為とする。(第38条第二号)
  • 建築物及び画像について、侵害とみなす行為を規定する。(第38条第四号~第九号)
  • プログラム等プログラム等記録媒体等一般画像記録媒体等などの用語については、令和元年意匠法改正(差止請求権)をご覧ください。
  • 関連情報:令和元年意匠法改正(保護対象の拡充)令和元年意匠法改正(差止請求権)

 


条文解読

(侵害とみなす行為)
第38条

次に掲げる行為は、当該意匠権又は専用実施権を侵害するものとみなす。

 「登録意匠又はこれに類似する意匠に係る物品」の製造にのみ用いる「物品」又は「プログラム等若しくはプログラム等記録媒体等」について業として行う次のいずれかに該当する行為

 イ 当該製造にのみ用いる「物品又はプログラム等記録媒体等」の「製造譲渡貸渡し若しくは輸入」又は「譲渡若しくは貸渡しの申出」をする行為

 ロ 当該製造にのみ用いる「プログラム等」の「作成」又は「電気通信回線を通じた提供若しくはその申出」をする行為

 

 「登録意匠又はこれに類似する意匠に係る物品」の製造に用いる「物品」又は「プログラム等若しくはプログラム等記録媒体等」(これらが日本国内において広く一般に流通しているものである場合を除く。)であつて
 「当該登録意匠又はこれに類似する意匠」の視覚を通じた美感の創出に不可欠なものにつき、
 (a)「その意匠が登録意匠又はこれに類似する意匠であること」及び(b)「その物品又はプログラム等若しくはプログラム等記録媒体等がその意匠の実施に用いられること」を知りながら、
 業として行う次のいずれかに該当する行為

 イ 当該製造に用いる「物品又はプログラム等記録媒体等」の「製造譲渡貸渡し若しくは輸入」又は「譲渡若しくは貸渡しの申出」をする行為

 ロ 当該製造に用いる「プログラム等」の「作成」又は「電気通信回線を通じた提供若しくはその申出」をする行為

 

 「登録意匠又はこれに類似する意匠に係る物品」を「業として譲渡、貸渡し又は輸出のために所持」する行為

 

 

 「登録意匠又はこれに類似する意匠に係る建築物」の建築にのみ用いる「物品」又は「プログラム等若しくはプログラム等記録媒体等」について業として行う次のいずれかに該当する行為

 イ 当該建築にのみ用いる「物品又はプログラム等記録媒体等」の「製造譲渡貸渡し若しくは輸入」又は「譲渡若しくは貸渡しの申出」をする行為

 ロ 当該建築にのみ用いる「プログラム等」の「作成」又は「電気通信回線を通じた提供若しくはその申出」をする行為

 

 「登録意匠又はこれに類似する意匠に係る建築物」の建築に用いる「物品」又は「プログラム等若しくはプログラム等記録媒体等」(これらが日本国内において広く一般に流通しているものである場合を除く。)であつて
 「当該登録意匠又はこれに類似する意匠」の視覚を通じた美感の創出に不可欠なものにつき、
 (a)「その意匠が登録意匠又はこれに類似する意匠であること」及び(b)「その物品又はプログラム等若しくはプログラム等記録媒体等がその意匠の実施に用いられること」を知りながら、
 業として行う次のいずれかに該当する行為

 イ 当該建築に用いる「物品又はプログラム等記録媒体等」の「製造譲渡貸渡し若しくは輸入」又は「譲渡若しくは貸渡しの申出」をする行為

 ロ 当該建築に用いる「プログラム等」の「作成」又は「電気通信回線を通じた提供若しくはその申出」をする行為

 

 「登録意匠又はこれに類似する意匠に係る建築物」を「業として譲渡又は貸渡しのために所有」する行為

 

 

 「登録意匠又はこれに類似する意匠に係る画像」の作成にのみ用いる「物品」若しくは「画像若しくは一般画像記録媒体等」又は「プログラム等若しくはプログラム等記録媒体等」について業として行う次のいずれかに該当する行為

 イ 当該作成にのみ用いる「物品若しくは一般画像記録媒体等」又は「プログラム等記録媒体等」の「製造譲渡貸渡し若しくは輸入」又は「譲渡若しくは貸渡しの申出」をする行為

 ロ 当該作成にのみ用いる「画像又はプログラム等」の「作成」又は「電気通信回線を通じた提供若しくはその申出」をする行為

 

 「登録意匠又はこれに類似する意匠に係る画像」の作成に用いる「物品」若しくは「画像若しくは一般画像記録媒体等」又は「プログラム等若しくはプログラム等記録媒体等」(これらが日本国内において広く一般に流通しているものである場合を除く。)であつて
 「当該登録意匠又はこれに類似する意匠」の視覚を通じた美感の創出に不可欠なものにつき、
 (a)「その意匠が登録意匠又はこれに類似する意匠であること」及び(b)「その物品若しくは画像若しくは一般画像記録媒体等又はプログラム等若しくはプログラム等記録媒体等がその意匠の実施に用いられること」を知りながら、
 業として行う次のいずれかに該当する行為

 イ 当該作成に用いる「物品若しくは一般画像記録媒体等」又は「プログラム等記録媒体等」の「製造譲渡貸渡し若しくは輸入」又は「譲渡若しくは貸渡しの申出」をする行為

 ロ 当該作成に用いる「画像又はプログラム等」の「作成」又は「電気通信回線を通じた提供若しくはその申出」をする行為

 

 「登録意匠若しくはこれに類似する意匠に係る画像」を「業として電気通信回線を通じた提供のために保有」する行為
 又は「登録意匠若しくはこれに類似する意匠に係る画像記録媒体等」を「業として譲渡、貸渡し若しくは輸出のために所持」する行為

 


関連情報

 


(作成2019.11.28、最終更新2019.11.28)
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