商標登録とは・商標権の取り方

商標登録について
(商標登録とは、商標とは、役務とは、商標の類似、商品及び役務の区分、登録までの流れ、登録要件、審査期間、費用など)

商標登録

大阪で商標登録の出願(申請)を代理する小山特許事務所です。

弊所では、はじめての方でも安心してご依頼ご相談いただけるように、ブログ(知財制度解説)や、YouTube(小山特許事務所のチャンネル)で、様々な知財情報を発信し続けています。

ここでは、商標登録の出願(申請)をご検討中の方へ向けて、お役立ち情報をまとめました。

商標登録とは何か、商標とは何か、役務とは何か、商標の類似、商品及び役務の区分、商標登録出願から登録までの流れ、商標登録されるための要件、審査期間、費用などについて、わかりやすく解説します。

 


目次

 


商標登録とは?

商標登録とは、商品又はサービスに使用するネーミングやマーク等について、商標登録出願し審査をパスすることで得られる特許庁への登録をいいます。

商標登録されることで商標権を得られ、商標権者は、指定した商品又はサービスについて、登録商標を独占排他的に使用することができます。登録商標と同一のみならず類似範囲についても、他人の使用を禁止することができます。

権利侵害に対しては、差止請求権や損害賠償請求権などを行使することができます。また、商標権を侵害した場合には、刑事罰が科される場合もあります。

商標権の存続期間は、登録日から10年ですが、10年ごとに更新することができます。これにより、半永久的に商標権を保有することができます。

商標権の効力については、次のリンク先をご覧ください。

 


商標とは?

商標法の保護対象は、「商標(しょうひょう)」です。

商標とは、自分の商品やサービスについて、他人の商品やサービスと区別するために使用するネーミングやマーク等をいいます。より具体的には、人の知覚によって認識することができるもののうち、次のいずれかから構成されます。

  • (a) 文字(標準文字又はそれ以外)
  • (b) 図形
  • (c) 記号
  • (d) 立体的形状
  • (e) 色彩
  • (f) a~eの結合
  • (g) 音
  • (h) その他政令で定めるもの

たとえば、ビールに「ABC」という名前を付けて売り出す場合、文字「ABC」が「商標」です。

文字商標の場合、特許庁長官の指定する標準文字で出願することもできますし、文字の種類(漢字、平仮名、片仮名、アルファベットなど)、大きさ、書体(明朝体、ゴシック体など)、文字間隔などを任意に調整して商標見本を作成の上、イメージデータで出願することもできます。

もちろん、商標は、文字である必要はなく、マークやキャラクター図形などであっても構いません。また、二次元つまり平面的な商標に限らず、三次元つまり立体的な商標であっても構いません。2015年4月1日より、動き商標、ホログラム商標、色彩のみからなる商標、音商標、位置商標も、保護対象に追加されました。

 


役務とは?

役務(えきむ)とは、「他人のために行う労務又は便益であって、独立して商取引の目的たりうべきもの」をいいます(特許庁編『工業所有権法逐条解説 第21版』)。

つまり、役務とは、他人のために行うサービスであって、且つ、独立して商取引の対象となり得るものをいいます。但し、小売及び卸売の業務において行われるサービスは、商標法上の役務に含まれます。

たとえば、広告業、金融業、不動産業、輸送業、飲食業、通信業、旅行業、小売・卸売業などにおいて行われるサービスをいいます。

 


商品又は役務との関係

商標登録出願では、「商標(ネーミングやマーク等)」だけでなく、その商標をどのような「商品又は役務」に使用するのかを明らかにする必要があります。

商標登録出願の審査や商標権の権利範囲の判断では、「商標」の同一・類似関係と共に、「商品又は役務」の同一・類似関係も問題となります。

従って、仮に「商標」が同一又は類似であっても、「商品又は役務」が非類似ならば、同一又は類似の商標が別個の人にそれぞれ登録されることがあります。たとえば、ビールに「Asahi」、新聞に「朝日」、靴に「アサヒ」、自転車小売りに「あさひ」など、同一・類似の商標であっても、登録可能な場合があります。

 


商標の類似とは?

商標の類否(類似・非類似)は、比較する両商標の「外観」「称呼」「観念」等を考慮して、同一又は類似の商品又は役務に使用した場合に、出所混同(商品や役務の提供者について誤認)のおそれがあるか否かにより判断されます。

詳しくは、次のリンク先をご覧ください。

 


商品及び役務の区分

商標登録出願は、商標の使用をする一又は二以上の商品又は役務を指定して、商標ごとにしなければなりません。そして、この商品又は役務の指定は、政令で定める商品及び役務の区分に従ってしなければなりません。

つまり、商標登録出願に際しては、一つの「商標」と、一以上の「商品・役務」の指定に加えて、その指定した商品・役務が第何類に属するかという「商品及び役務の区分」も明らかにする必要があります。

商標を現に使用しているか、将来における使用の意思がある限り、一つの区分内であれば、その類に含まれる商品・役務をいくつ指定しても構いません。そして、このようにして指定された商品・役務は、「指定商品」又は「指定役務」と呼ばれます。

「商品及び役務の区分」は、45区分に分けられており、第1類から第34類までが、商品についての区分で、第35類から第45類までが、役務についての区分です。

 

たとえば、ビールに「ABC」という名前を付けて売り出す(つまりビールの名前に「ABC」を付ける)場合、「ビール」が指定商品になります。そして、その場合、商品及び役務の区分は「第32類」です。

また、各種のビールを店内でお客様に飲み比べてもらうようなビール専門の飲食店の名前に「ABC」を付ける場合、たとえば、「アルコール飲料を主とする飲食物の提供」が指定役務になります。そして、その場合、商品及び役務の区分は「第43類」です。

さらに、ビールの持ち帰り販売店(酒店)の名前に「ABC」を付ける場合、たとえば、「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」が指定役務になります。そして、その場合、商品及び役務の区分は「第35類」です。

 


商標登録出願から登録までの流れ

商標登録出願から登録までの流れは、典型的には次のとおりです(pdf:商標登録手続の流れ図(フローチャート))。

  1. 商標登録出願
  2. 審査(登録できない場合には拒絶理由通知が出され、出願人に反論の機会あり)
  3. 登録査定(登録する旨の通知)
  4. 設定登録料納付(10年分の登録料納付、但し5年ごとの分割払い可)
  5. 商標登録(商標権の設定登録)

より具体的に述べると、次のとおりです。すなわち、商標登録を受けたい場合、特許庁に商標登録出願します。その後、出願は、審査官による実体審査に付されます。審査において、審査官は、所定の拒絶理由を発見した場合、出願人に拒絶理由を通知し反論の機会を与えます。拒絶理由通知に対し出願人が応答しないか、応答しても拒絶理由が解消しない場合、拒絶査定がなされます。拒絶査定に対しては、審判や訴訟で争うことができます。一方、拒絶理由を発見しないか、拒絶理由が解消した場合、登録査定がなされます。出願人が設定登録料(10年分の登録料、但し5年ごとの分割払い可)を納付することで、商標権の設定登録がなされます。

詳しくは、次のリンク先をご覧ください。

 

なお、先に他人に出願されていると、後で自分が出願しても、権利を取得できず、手間や費用が無駄になります。また、自分が使用すると、他人の権利を侵害するおそれもあります。そこで、できるだけ、出願前に先行商標調査を行います特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)では、誰でも無料で、先行する商標の出願や登録を調査することができます。「商標」の「商標検索」や「商品・役務名検索」をご利用ください。

 


登録要件

商標登録出願の審査では、所定の登録要件を満たしているかが審査されます。

代表的な登録要件として、次のものがあります。

 

自他商品役務の識別力を有するか(商標としての機能を発揮するか)

  • 商品又は役務の普通名称のみ(時計に「時計」、スマートフォンに「スマホ」)
  • 商品又は役務の慣用商標(清酒に「正宗」、宿泊施設の提供に「観光ホテル」)
  • 記述的商標[商品の産地・販売地・品質等、役務の提供の場所・質等のみ](「東京」、「一級」、「実演」)
  • ありふれた氏又は名称のみ(「佐藤」、「TANAKA」)
  • 極めて簡単かつありふれた標章のみ(数字、ローマ字1~2字、仮名文字1字、△、□、○)
  • その他、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標(単位、元号、地模様)

商標は、自分の商品等と他人の商品等とを識別するためのものですから、識別できることが必要です。たとえば、商品等の普通名称を普通に用いられる方法で表示するのみでは、他人の商品等と識別することができないので、商標登録を受けることができません。

但し、商標の態様や使用実績等によっては、識別可能となり、登録を受けられる場合もあります。

 

不登録事由に該当しないか(代表的なもの)

  • 国旗、菊花紋章、勲章、褒章、外国の国旗と同一・類似の商標
  • 公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標
  • 他人の肖像、他人の氏名・名称、他人の著名な雅号・芸名・筆名、これらの著名な略称を含む商標(その他人の承諾を得ているものを除く)
  • 他人の周知商標と同一・類似の商標であって、同一・類似の商品又は役務に使用するもの
  • 他人の先願登録商標と同一・類似の商標であって、同一・類似の商品又は役務に使用するもの
  • 他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標
  • 商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがある商標(チョコレートに「ガム」)
  • 他人の周知商標と同一・類似の商標であって、不正の目的をもって使用するもの(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的など)

 

一商標一出願の要件に違反していないか

  • 指定商品又は指定役務の表示が不明確なとき
  • 政令で定める商品及び役務の区分に従っていないとき

 

詳しくは、次のリンク先をご覧ください。

 


審査期間

「出願」から「登録査定又は拒絶理由通知書」が出願人等へ発送されるまでの期間は、平均10.2か月です(2020年)。

所定の場合、審査を早めてもらうことができ、その場合は、1.9か月です。

詳しくは、次のリンク先をご覧ください。

 


費用

特許庁に支払う費用は、商品及び役務の区分の数により異なります。具体的には、次のとおりです(2021年5月現在)。区分数が1の場合、出願から登録までの費用は、出願料12,000円+登録料28,200円=合計40,200円です。

  • 出願料=3,400円+(区分数×8,600円)
  • 登録料=区分数×28,200円(10年分)

出願手続を特許事務所の弁理士にご依頼される場合、別途、代理人費用がかかります。代理人費用は、現在自由化されており、事務所により異なります。

 


注意点

(1)商標登録は、原則として、「使用」の先後ではなく、「出願」の先後にて、一日でも早く特許庁へ出願した者に付与されます。商標登録しないで商標を使用している場合、仮に自社の方が使用開始が早くても、他社に先に出願され商標登録されてしまうと、他社の商標権の侵害となるおそれが出てきます。そのため、できるだけ早く出願することが必要です。

(2)商標登録出願に際しては、一つの「商標」と、一以上の「商品・役務」の指定に加えて、その指定した商品・役務が第何類に属するかという「商品及び役務の区分」も明らかにする必要があります。

(3)「商品・役務」の指定内容が重要です。「商品・役務」の指定を間違えると、商標登録されても(一見保護されているように思えても)、実は保護されていない、使えない権利の可能性があります。

 


大阪で商標登録の出願相談

小山特許事務所では、商標登録出願を取り扱っています。過去の膨大な商標審決例を分析の上に開発した商標類否判断支援システムの開発経験を活かして対応します。

(1)商標登録がはじめての方でも、オリジナル資料と明瞭会計で、納得安心の登録を目指します。口頭でのご説明の他、解説資料・解説動画で納得いただいた上で手続を進めます。また予め費用の上限をご提示し、その上限費用を超えてのご請求はいたしません。オリジナル資料と明瞭会計については、トップページの「小山特許事務所のこだわり」をご覧ください。

(2)小山特許事務所は、大阪府寝屋川市の特許事務所ですが、過去、大阪府下だけでも、枚方市、交野市、四條畷市、門真市、守口市、摂津市、大阪市、大東市、東大阪市、八尾市、堺市などの方々からも、ご相談・ご依頼をいただいております。もちろん、より遠方の方も大歓迎です。

(3)正直、小さな個人事務所ですが、小さいからこそ、小予算で、弁理士自身による小回りのきく最良のサービスを提供してまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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(作成2021.05.03、最終更新2021.07.15)
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